【ライブレポート】Eternal tiMe〜ハートを貫くホットなおくりもの〜
12月9日、ライブイベント「Eternal tiMe〜ハートを貫くホットなおくりもの〜」をESAKA MUSEで開催した。
「時間を忘れて夢中になれる瞬間」をテーマに掲げたこのイベントは、2回目の開催となる。
サブタイトル「ハートを貫くホットなおくりもの」には、音楽を通じて誰かの心を揺さぶり、温かい感動を届けたいという願いを込めた。目まぐるしく過ぎる日々の中で、ふと立ち止まって温かさや感動を感じられる”特別なひととき”を届けたいという思いが、このイベントには詰まっている。
出演アーティストは、田中さや(O.A)、夜更け、Ordinary Piece、YOSAME、Stellar Light Glory、ネオンに恋して。
どのステージもそれぞれの個性と情熱に満ちており、観客を魅了するパフォーマンスで会場を熱気に包み込んだ。
この記事では、そんな特別な一夜の模様をレポートする。
【田中さや】
O.Aには、ピストン少女のVo&Gtとして活動する田中さやが登場。
Eternal tiMeへの出演は今回で2度目となる彼女だが、今回はソロで弾き語りを披露した。
最初に演奏したのは、ソロ曲の「わたしの好きな人」と「マフラー」。
ラブソングや冬をテーマにした楽曲が続き、イベント全体の空気を温かく彩っていく。
続いてピストン少女の楽曲も披露し、バンドサウンドとはまた違う、弾き語りならではの温もりある演奏でオーディエンスを魅了した。会場全体が手拍子や体を揺らしてリズムに乗り、彼女の音楽に引き込まれていく様子が印象的だった。
最後に披露したのは、Eternal tiMeのおすすめ曲でもある「ライダーベルト」。
時間が経っても失われない過去の美しさや、「何にでもなれる」という希望を込めた
メッセージが詰まったこの曲で、彼女は観客の心に大きな余韻を残した。
彼女が紡ぐ音と言葉が会場に特別な温かさを届けた。
〈セットリスト〉
1. わたしの好きな人
2. マフラー
3. 春の怪物
4. 中華料理屋の娘
5. ライダーベルト
〈ライブ情報〉(ピストン少女)
2025年1月21日(火)【MAX'N"ALTERNATIVE NEW POP SHOW" TOUR】@京都GATTACA
2月19日(水)【衝動に駆られろ!VOL.7】@THE LIVE HOUSE CHICKEN GEORGE
【夜更け】
2番手に登場したのは、大阪を拠点に活動する4ピースバンド「夜更け」。
一曲目に披露した「君のもとへ」は力強いリズムと繊細なメロディが絡み合い、
観客の心を一気に引き込んだ。
MCでは、ボーカルのぱぬが「ネオンに恋して」の出演が解禁された時からEternal tiMeをカレンダーに記していたことを明かし、自身の出演が決まる前からこのイベントを楽しみにしていたことを語った。
そして、「ずっと前から楽しみにしていたイベントで、2番手からこんなに多くの人に見てもらえて嬉しいです」と感謝の気持ちを伝えた。
誰かを想う気持ちが込められた楽曲が次々と披露され、心地よい空気が会場を包み込んでいった。
ラストには、アップテンポでグルーヴ感溢れる「愛してみたいんだ」を披露。
疾走感のあるキャッチーなメロディが観客を引き込み、手拍子が会場全体に広がった。
曲が進むごとにエネルギーが増し、観客はそのリズムに合わせて体を揺らし、
“夜更け”のパフォーマンスを力強く締めくくった。
会場の熱気が高まり、バンドと観客の距離がぐっと近づいたように感じられるステージだった。
〈セットリスト〉
1. 君のもとへ
2. 素直だったら
3. ずっと。
4. カフェテリア
5. 愛してみたんだ
〈ライブ情報〉
2025年1月14日 (火)【Earendel】@北堀江club vijon
1月16日(木)【BANG BOOST】@梅田BANGBOO
1月30日(木)【From now on~sp1at 1stEP『season』release party~】@LIVE HOUSE堺Tick-Tuck
【Ordinary Piece】
ボーカル泉大和の惹き込まれる歌声が印象的な「流星」で幕を開けた「Ordinary Piece」。
その優しいメロディに楽器隊の演奏が重なることで、バンド特有の温もりと一体感が会場全体に広がった。
「ハートを貫くホットなおくりものということで、僕たちからアツいステージをお届けしたいと思います!」と泉が力強く宣言し、続けて披露したのは「Blue Seagull」。ライブ映えする疾走感とエネルギーを持ち、観客は拳を突き上げながらその熱量に応え、会場のボルテージは一気に上昇した。
続いて披露されたのは、今回が初披露となる新曲「夏恋シミュレーション」と、Ordinary Pieceにとって初のMV楽曲となった「いつまでも」。
どちらもラブソングでありながら、異なる曲調とアプローチでバンドの幅広い表現力を感じさせた。
新曲では夏の記憶を呼び起こす爽やかさを、そして「いつまでも」では切なさと温かさが入り混じるメロディが観客の心に静かに響いた。
ライブの締めくくりには「僕らの音」をセレクト。
型にはまらないジャンルレスな楽曲が、Ordinary Pieceの持つ多面的な魅力を存分に引き出した。
優しさと力強さが共存するパフォーマンスは、彼らの音楽の根幹を伝えるにふさわしいステージだった。
〈セットリスト〉
1. 流星
2. Blue Seagull
3. 夏恋シミュレーション
4. いつまでも
5. 僕らの音
〈ライブ情報〉
2025年1月8日(水)【KITAHORIE NEW YEAR PARTY】@北堀江club vijon
2月9日(日)【AKAMONE pre.「同じ夢を見たのに」】@TOYONAKA LIP2nd
2月27日(木)【巧偽拙誠】@兵庫県 神戸 KINGSX
【YOSAME】
ライブの熱気が高まる中で、白い衣装に身を包んだYOSAMEが幻想的なSEで登場。
観客の目を一瞬で引きつけた。
1曲目では青い照明に照らされながら「記憶の欠片」を披露し、YOSAMEならではの世界観を魅せた。
続く「それだけで」では、空気が一変。
情熱的でダイナミックな演奏が印象的で、Vo.Takkyの身振り手振りを交えた感情豊かな歌唱により、彼の表現力の深さが際立った。
その後もYOSAME独自のカラーが色濃く反映された楽曲が続き、彼らの世界にどんどんハマっていく。
幻想的でありながら力強いメッセージ性を持つパフォーマンスは、会場の雰囲気を一変させ、場全体が調和して一体感を生んだように覚えた。
「まだまだ楽しんでいけますか?」と観客に呼びかけると、フロアには拳が上がり、熱気が一層高まった。
終盤に向けて、「僕たちの夢は、たった一つ。今日のようなホットな日を、僕たちの力だけで作れるくらい大きくなって、僕たちの音楽を届けられるバンドになりたい。」と語り、その言葉に続けて、夢に向かって頑張る全ての人々へのメッセージを込めた「夢見草」を披露した。
愛と情熱が込められたパフォーマンスは、観客の心に深く響く音楽体験となった。
ライブならではのアレンジが楽曲に新たな表情を与え、YOSAMEの音楽が持つ魅力を余すところなく引き出していた。
音楽と演者、観客が一体となり、特別な瞬間が生まれるライブを体感した。
〈セットリスト〉
1. 記憶の欠片
2. それだけで
3. 幻想論
4. エール
5. 夢見草
〈ライブ情報〉
2025年1月19日(日)【Stellar Night #3】@三国ヶ丘FUZZ
1月27日(月)【BRAVER!!Level.23~新年会はまだ続く編~】@アメリカ村DROP
2月13日(木)【BASS ON TOP OSAKI✖️DROP presents 俺の見たいバンド集めましたvol.56 】@アメリカ村DROP
3月17日(月)【かなえ×アルバムニゲラpre.「独りの夜に」】@心斎橋BRONZE
3月21日(金)【Nitoel 1stANNIVERSARY LIVE-March on-】@心斎橋VARON
【Stellar Light Glory】
「心で歌うから、心で返してくれたら嬉しい。今日だったら“音楽最高!”
“Eternal tiMe最高!” って気持ちを拳に掲げてくれたら、それで歌ってるのと一緒だから!」
この言葉で観客の心を掴んだのは、大阪のロックバンド 「Stellar Light Glory」。
言葉と音楽を武器に、魂をぶつけるようなライブを繰り広げた。
ライブの幕を切り開いたのは「流星」。
冒頭から圧倒的なエネルギーで観客を引き込むと、鋭いギターリフと爆発的なビートが空間を支配する。
息つく暇も与えない勢いにフロア全体が飲み込まれていく。
続く「これさえあれば」では、観客が一体となりシンガロングで会場の熱量がさらに高まった。
そして中盤、彼らが披露した新曲「ゆめうつつ」はこれまでの激しい楽曲とは一線を画す一曲だった。ミドルテンポの穏やかなリズムとメロディが、観客の心にじんわりと染み渡る。静かな中にもエネルギーが込められたこの曲は、Stellar Light Gloryの新たな音楽を見せつけた。
クライマックスに向けてボーカル浮田大雅が、「俺たちの音楽で君の心臓を貫いて、心の中のモヤモヤ全部貫いて、その穴を音楽の贈り物で埋めて帰ろうと思う。またライブハウスで、またEternal tiMeで会いましょう!」と叫び、「愛の唄」へ突入。観客全員が拳を突き上げ、燃え上がるような感情に包まれた。
他の出演者たちが心を温めるようなライブを見せる中、Stellar Light Gloryは燃え盛るようなパフォーマンスで会場を圧倒。まさに“ハートを貫くホットなおくりもの”を体現するライブだった。魂と魂がぶつかり合うような、熱量に満ちたステージが観客の心に深く刻まれたのは間違いない。
〈セットリスト〉
1. 流星
2. これさえあれば
3. ゆめうつつ
4. いつか、この夜を越えて
5. 愛の唄
6. Coloring
〈ライブ情報〉
2025年1月10日(金)【太陽と虎新年会『巳寅大合戦』】@神戸太陽と虎
1月14日(火)【2nd LINE pre.NEW YEAR RED HOME PARTY, DAY1】@LIVE SQUARE 2nd LINE
1月19日(日)【Stellar Night #3】@三国ヶ丘FUZZ
2月10日(月)【そーpresents.『幸あれ』】@LIVE HOUSE堺Tick-Tuck
【ネオンに恋して】
このイベントのトリを飾ったのは、“ネオレトロ”をテーマに注目を集めるバンド 「ネオンに恋して」。男女のツインボーカルが織りなすハーモニーとエモーショナルな歌声が、会場全体をノスタルジックでポップな夜へと誘った。
「ミラーボール」が始まると、天井から降り注ぐ光の粒が曲にシンクロするように会場を包み込む。観客がその瞬間に心を弾ませ手を振り、空間全体がキラキラと輝いていた。
「今日はラストを温めにきました!」とボーカルのしっぽが明るく告げると、フロアから歓声が沸き上がる。続けて披露された「深夜のレモンサワー」や「月夜に染めて」が夜の空気をさらに鮮やかに彩り、ネオンに恋しての持つ独特な世界観に観客を引き込んでいった。
MCタイムでは、Spotifyで配信中のポッドキャストについて触れる場面もあった。Vo/syn.しっぽとDr.増田遥が語る、バンドの裏話やエピソードが満載の番組として紹介され、さらに主催者との親睦を深めたエピソードも交えながら、観客の興味を引きつけた。
心に寄り添うファイトソング「声を重ねて」では、オーディエンスがそのメッセージに応えるように声を合わせ、会場が一体感で包まれる。まるで歌声が夜に溶けていくような感覚を与えた。
そして、ライブのクライマックスに披露された「好-hao-」。軽快なビートとキャッチーなメロディで観客の熱気は最高潮に達した。曲が終わったあとも拍手が会場に響き渡りライブはアンコールに突入。
ラストは「君に恋して」でライブを彩った。ポップでホクホクと温かいパフォーマンスが、このイベントの締めくくりにふさわしい光景を作り上げた。
親しみやすいどこか懐かしいメロディと、新しさを併せ持つネオ恋ワールドに、幸福感で満たされた時間。観客一人ひとりの心に、優しくも熱い輝きを残した夜だった。
〈セットリスト〉
1. ミラーボール
2. 深夜のレモンサワー
3. 月夜に染めて
4. 声を重ねて
5. 好-hao-
EN.君に恋して
〈ライブ情報〉
2025年3月27日(木)【活休前ラスト!&初CDリリース企画】@梅田Zeela
PHOTO BY Daiki
TEXT BY さほみ
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